21分、先ほどまでと対照的に、敵戦車と激しい砲撃戦を展開する。
しかし、距離が遠く、なかなか砲弾が当たらない。
敵の砲弾はよく当たるのに、こちらの砲弾が当たらないのはどういうことだ?
敵の45mm砲ではマーダー3の正面装甲を抜くことができないのが救いだ。
照準器はドイツ軍側が優秀なので、遠距離ではこちらが有利だと考えていたが、大口径砲はそれだけ照準が難しいのかもしれない。
22分、さらに砲撃戦は続く。
照準が安定したせいか、今度は命中弾が出る。
76mm砲にかかれば、T-70などブリキの棺桶である。
1分間に2両のT-70を破壊する。
23分、さらに戦果を拡大する。
T-70を2両破壊し、残存する敵の戦車は1両のみとなった。
敵の対戦車砲とT-70の主砲では、マーダー3の正面装甲を抜くことはできない。
火力と装甲の勝利であろう。
24分、右翼フラッグに敵歩兵が突撃してくるが、あっさりとこれを撃退する。
しかし、こちらの歩兵も前進したところを銃撃されて数名が負傷。
歩兵戦闘はこう着状態だ。
28分、戦闘が終了する。
双方とも積極的な攻撃は行わず、遠距離からの砲撃戦が中心であった。
そのため、75mm歩兵砲やマーダー3を持ち出したドイツ軍が、遠距離攻撃力で勝り、ソ連軍により多くの流血を強いることができたようだ。
最終局面でT70を全て破壊したが、マーダー3では前進して敵の側背を突くこともできず、またHE弾が不足して有効な支援砲撃もできない。
結局、マーダー3はT70を破壊するだけで終わってしまった。
ソ連軍の歩兵がやけにおとなしいと思ったら、ほとんどがSMG小隊だった。
近距離では破壊的な火力を持つが、200mを超えるとほとんど役に立たない。
結果的に敵の歩兵戦力は、その半数が1発も撃つことなく戦闘終了を迎えている。
ソ連軍のT70は1個小隊5両であったが、その全てを破壊することに成功した。
結果はドイツ軍の辛勝であった。
終盤まで双方こう着状態であったが、あおのままでは良くて引き分け、下手をすればドイツ軍の敗北であったろう。
ソ連軍が我慢しきれずにT70を前進させ、それを撃破できたことで、辛うじて勝つことができたようだ。
フラッグ確保ポイントは双方同じなので、両軍の損害がそのまま勝敗に直結した。