連合軍の反撃が始まる。
道路の裏で隠れていたM10に、一斉攻撃を命令する。
目標は左翼のタイガー戦車だ。
中央からM10が攻撃するのに反応してタイガーが側面を見せたところを、最左翼のM10が砲撃する算段だ。
ところが、タイガーが移動したため、当初の目的は失敗。
しかし、偶然にも側面を晒していたヘッツァーが照準に入る。
M10の砲撃で、まずはヘッツァーを1両葬ることができた。
戦闘開始から13分。
本戦闘における最大の転機が訪れる。
敵陣の側面後方に位置していたM5が、意を決して森の陰から飛び出し、丘を駆け下りる。
目的地は敵陣後方の林の陰だ。
そこまで、長い開けた土地を走らなくてはならない。
目の前のタイガーが、主砲をM5に指向する。
まさに絶体絶命のピンチ。
その時、左翼の道路から顔を出したM10が、タイガーを後ろから砲撃する。
砲弾はタイガーの砲塔に命中、乗員を死傷させた。
1分後、タイガーは遺棄され、敵の後方にスキが生じることとなった。
この事に気を良くしたアメリカ軍は、一斉に行動を開始する。
しかし、敵の位置を正確に把握しないまま前進したため、思わぬところで敵の反撃を受けることとなった。
動揺はドイツ軍内部にも広がっていたのだろうか。
左翼のタイガーが、中央の機関銃座に気を取られたスキに、最左翼のM10が側面を攻撃することに成功する。
これで敵のタイガーを2両とも破壊することができた。
敵陣の後方はがら空きだった。
後方に回り込んだスチュアートは、ヘッツァーの側面に回りこみ、必殺の一撃を見舞う。
その後、スチュアートの撹乱により、ヘッツァーを全て破壊することができた。
反撃を開始した11分から、わずか7分後のことであった。
敵の戦車が全滅したため、陰に隠れていた戦車が、一斉に道路を越えてフラッグに迫る。
戦車を阻む者はなく、一方的な攻撃となるはずだったが・・・?!