ドイツ軍は戦車を失い、森に立てこもる歩兵だけでは、シャーマン相手に戦うことができない。
フラッグを確保して、敵を駆逐するのは時間の問題と考えていた。
しかし、敵歩兵の思わぬ抵抗に直面することになる。
シャーマンの支援を受け、歩兵部隊は徐々にフラッグへ迫っていた。
敵はしぶとく反撃してきたが、それを上回る火力が敵を圧倒している。
このままなら、フラッグの確保は間違いないだろう。
このとき、連合軍の司令官は勝利を確信して疑わなかった。
戦闘開始から25分のことだった。
ドイツ軍が一斉に反撃を開始した。
それまで森に隠れていた部隊が、一斉に撃ち始める。
フラッグを目指して前進していた歩兵が次々に撃ち倒され、一瞬で歩兵部隊は大混乱に陥る。
また、戦車めがけて突撃する歩兵もいる。
完全に意表を突かれた攻撃だった。
敵に大反撃をするだけの戦力が残っているとは予想外だった。
最左翼に位置したM10は、真後ろからパンツァーファウストが命中する。
ヒヤリとする一瞬だったが、幸いにも被害は無かった。
歩兵部隊に大打撃を受けたが、戦車の損失は無く、辛うじて敵を撃退することができた。
戦闘開始後30分、アメリカ軍が左翼大フラッグを確保したところで、停戦を申し入れる。
大反撃の影響で、アメリカ軍歩兵部隊は、これ以上前進することができなかった。
左翼の小フラッグはドイツ軍の支配下だが、これ以上はどうすることもできない。
ドイツ軍も反撃が失敗に終わり、そこで戦力が尽きたようだ。
双方合意の下、ここで停戦となる。
結果はアメリカ軍の戦術的勝利であった。